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農地の納税猶予制度

2015/03/15

納税猶予高度成長期の頃、都市部の農地は宅地化への期待から、その価値が高騰していました。

相続税の農地評価は、売買価格を基準にしているため、相続税の評価額も売場価格に比例して高騰し、その結果、相続税の支払いのために農地を手放さなければならない事態が多発していました。

この事態に対し、相続税の負担が農地減少による農業経営の縮小を招くことを避けるために設けられたのが相続税の納税猶予制度です。

今回は、農地の納税猶予制度についてご紹介します。

農地の納税猶予を受ける要件

農地について納税猶予の適用を受けるための要件は、次の3つに区分することができます。

  1. 被相続人の要件
  2. 相続人の要件
  3. 農地の要件

それぞれ確認していきましょう。

1.被相続人の要件

被相続人とは、死亡した者のことです。この被相続人についての要件は次の通りです。

  1. 死亡の日まで農業を営んでいた者
  2. 特定貸付けまたは営農困難時貸付けを行っていた者
  3. 農地等の贈与税の納税猶予の適用にかかる生前一括贈与を行っていた者

特定貸付け

特定貸付とは、農業経営基盤強化促進法に規定する次の3つのいずれかに該当する貸付けのことです。

  1. 農地保有合理化事業による地上権、永小作権、使用貸借による権利または賃借権の認定に基づく貸付け
  2. 農地利用集積円滑化事業による地上権、永小作権、使用貸借による権利または賃借権の認定に基づく貸付け
  3. 農用地利用集積計画の定めるところによる使用貸借による権利または賃借権の設定に基づく貸付け

営農困難時貸付け

営農困難時貸付けとは、相続税、贈与税の申告書の提出期限後に身体障害者手帳1級または2級、精神障害者保健福祉手帳1級の交付を受けた場合、要介護度5の認定を受けた場合等に行う一定の農地の貸付けをいいます。

生前一括贈与

生前一括贈与とは、農業を営む者がその農業の用に供している農地の全部を農業後継者(相続人の1人)に一括して贈与された場合に、後継者に課税される贈与税が猶予され、贈与者または受贈者のいずれかが死亡したときに贈与税は免除される特例のことです。

また、贈与者の死亡により贈与税の免除を受けた場合には、贈与農地を相続により取得した者とみなされ相続税の課税対象とされますが、農業を継続する場合は、相続税の納税猶予制度の適用を受けることができます。

2.相続人の要件

納税猶予を受けるための相続人の要件は、以下の通りです。

  1. 相続税の申告期限までに農業経営を開始し、引き続き農業経営を行う者
  2. 相続税の申告期限までに相続等により取得した農地ついて、特定貸付けを行った者
  3. 農地等の贈与税の納税猶予の適用にかかる生前一括贈与を受けた受贈者で、農業者年金の特例付加年金を受給するため、その推定相続人の一人に対してその農地等の全部の使用貸借権を設定し、農業経営を委譲した者

いずれも農業委員会の証明が必要とされますのでご注意ください。

3.農地の要件

納税猶予の対象となる農地は、相続開始前、相続開始後それぞれ次のいずれかの要件に該当する必要があります。

相続開始前

  1. 被相続人が農業を営んでいた農地
  2. 被相続人から生前一括贈与を受け、贈与税の納税猶予の特例を受けていた農地
  3. 相続開始の年に被相続人から一括贈与を受けた農地
  4. 被相続人が特定貸付けまたは営農困難時貸付けを行っていた農地

相続開始後

  1. 申告期間内に分割が行われた農地で、相続人が農業経営を継続する農地
  2. 申告期間内に分割が行われ、相続人が特定貸付けを行った農地

農地の評価

農地の相続税の納税猶予制度では、農地を農業投資価格に置き換えて計算した相続税額と、本来の相続税額との差額が納税猶予される金額となります。

農業投資家価格とは

農業投資価格とは、農地が継続的に農業のために利用されるとした場合に、通常成立すると認められる取引価格として所轄国税局長が決定した価格のことで、相続評価額に比べて低く抑えられています。

農業投資価格は各都道府県ごとに設定されており、愛知県では次のような価格となっています。

愛知県の農業投資価格(平成27年度現在)

85万円 / 10アール(1000㎡) 64万円 / 10アール(1000㎡)

納税猶予額

納税猶予額は、通常の財産評価によって計算した課税遺産総額から農業投資価格に置き換えて計算した課税遺産総額を差し引いた額となります。

納税猶予制度では、農業経営を継続する相続人だけなく、すべての相続人等の税額に影響を与えることになりますので、他の相続人の税負担が軽減されることにもなります。

また、農業を継続する相続人が農地をまとめて相続しやすい仕組みとなっています。

納税猶予の打切り

納税猶予の対象となっていた農地が、一定の事由によりその対象から外れてしまうと、猶予されていた期間が打ち切られてしまい、猶予されていた相続税の納税義務が生じるとともに、その期間における利子税も納付しなければならなくなります。

打切り事由

以下の事由に該当すると、納税猶予が打ち切られることになります。

  1. 譲渡、贈与(生前一括贈与を除く)、交換した場合
  2. 地上権、永小作権、使用貸借、借地権えを設定した場合、またはこれらの権利の消滅があった場合
  3. 転用または農地法32条に定める耕作放棄の通知があった場合
  4. 農業経営を廃止した場合
  5. 納税猶予期間中の「継続届出書」の提出がなかった場合
  6. 増担保または担保の変更を求められた場合に、その求めに応じなかったとき
  7. 生産緑地法の規定による買取りの申出があった場合、または特定市街化区域農地等に該当することとなったとき
  8. 申告期限後10年を経過する日までに農業の用に供していない場合

なお、打切り事由のうち、譲渡等、権利の設定または消滅、買取の申出等である場合で、対象となる農地の面積のうち20%以下がその事由に該当するときは、該当する農地の価格に対応する部分のみが打切り対象となります。

納税の免除

以下の事項に該当する場合、納税は免除されることになります。

  1. 納税猶予を受けていた相続人が死亡した場合
  2. 納税猶予を受けていた相続人が、猶予を受けていた農地の全部を贈与税の納税猶予制度が適用される生前一括贈与をした場合
  3. 市街化区域内の農地(生産緑地を除く)について、納税猶予の適用を受けていた相続人が、相続税の申告期限から20年間営農を継続した場合

まとめ

いかかでしょうか?

市街化区域内の農地は宅地並みの評価がされてしまうため、農業投資価格によって評価額を低く抑えたり、免除規定があることはとても魅力的に感じると思います。

一方で、打切り事由に該当してしまうと、利子税を含めた多額の納税を求められてしまう危険性もあります。

したがって、都市部で農地をお持ちの方は、将来も農業を継続していけるのかどうかをあらかじめ十分に検討しておく必要があるでしょう。

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